2010年 02月 26日
奈半利「雛通り」秘話 |
春一番が吹き抜け、温かい空気に新しい季節の香りがします。
もうすぐ、「土佐の町家雛まつり」です。準備も着々と進んでいます。一足先に始まる「濱田邸」では飾りつけが整いました。先日は、奈半利小学校一年生が、折り紙でお雛様を作ってくれたので、今日は「なはり物語館」に飾りつけをしました。この制作にあたっては、スクールサポーターの方たちがご協力くださいました。
「なはり物語館」から、商店街を通りめだか広場、そして国道を渡り、高田屋・浜田邸へと続く道を、今回の雛祭りでは「雛通り」と命名しました。「浦の会」メンバーが手作りしたかわいらしい雛飾りやお花の竹筒を、この雛通りへ点々と飾らせていただきました。そして、子どもたちの作品のいくつかも、この商店街のどこかに飾らせてもらっています。子どもたちには、まだ自分の作品がどこに飾られたかは内緒にしています。探すのが楽しみですね。
この、横町から立町へと続く商店街は、その昔は旧国道であり、狭い道をバスも走っていました。昭和の時代は賑やかな奈半利の商店街として、まさに町の台所として栄えていた通りでもありました。最近では、閉店するお店も多く、シャッターも目立つようになっているのですが、子どもたちが多い通りです。学校帰りの時分には、元気な声が響いています。
「お帰り。」「まっすぐ、帰りや。」「危ないよ。車が来ゆうよ。」・・・商店街の方たちは、よく声かけをしてくださっています。ここを通って家に帰る子どもたちも多いのです。ご自分のお孫さんたちもおられるのでしょうが、いっしょに、他の子どもたちのことも気をつけてくれています。こうした「大人の目」が、どれほど子どもたちの安全を守ってくれていることでしょうか。みんなで「町の子どもたち」を見守っているのです。
そして、もう一つ、町並みが人気を呼ぶようになってから、この通りは土日に歩きに来られる観光の方も増えました。商店街の方たちは、道を尋ねる人に、丁寧に道案内をしてくださっています。親切に教えてくださる方たちが、奈半利の印象をどれほどよくしていることでしょう。
誰に評価されるわけでもなく、町から感謝されることもないけれど、静かな商店街は町の中で温かな親切の灯を燈しているように思います。それは、「町並み」を活用し、地域振興に努める私たちが、その外観だけにとらわれることなく、決して見失ってはならない大切なことです。
子どもたちのお雛さまや、ポスターやお花の飾りが賑やかに、「雛通り」を飾ります。今年で5回目の町家の雛まつり、たくさんのお客様が来てくださいますように。情緒と歴史ある雛通りの「心」までも、味わって歩いていただけますように。 りか
もうすぐ、「土佐の町家雛まつり」です。準備も着々と進んでいます。一足先に始まる「濱田邸」では飾りつけが整いました。先日は、奈半利小学校一年生が、折り紙でお雛様を作ってくれたので、今日は「なはり物語館」に飾りつけをしました。この制作にあたっては、スクールサポーターの方たちがご協力くださいました。
「なはり物語館」から、商店街を通りめだか広場、そして国道を渡り、高田屋・浜田邸へと続く道を、今回の雛祭りでは「雛通り」と命名しました。「浦の会」メンバーが手作りしたかわいらしい雛飾りやお花の竹筒を、この雛通りへ点々と飾らせていただきました。そして、子どもたちの作品のいくつかも、この商店街のどこかに飾らせてもらっています。子どもたちには、まだ自分の作品がどこに飾られたかは内緒にしています。探すのが楽しみですね。
この、横町から立町へと続く商店街は、その昔は旧国道であり、狭い道をバスも走っていました。昭和の時代は賑やかな奈半利の商店街として、まさに町の台所として栄えていた通りでもありました。最近では、閉店するお店も多く、シャッターも目立つようになっているのですが、子どもたちが多い通りです。学校帰りの時分には、元気な声が響いています。
「お帰り。」「まっすぐ、帰りや。」「危ないよ。車が来ゆうよ。」・・・商店街の方たちは、よく声かけをしてくださっています。ここを通って家に帰る子どもたちも多いのです。ご自分のお孫さんたちもおられるのでしょうが、いっしょに、他の子どもたちのことも気をつけてくれています。こうした「大人の目」が、どれほど子どもたちの安全を守ってくれていることでしょうか。みんなで「町の子どもたち」を見守っているのです。
そして、もう一つ、町並みが人気を呼ぶようになってから、この通りは土日に歩きに来られる観光の方も増えました。商店街の方たちは、道を尋ねる人に、丁寧に道案内をしてくださっています。親切に教えてくださる方たちが、奈半利の印象をどれほどよくしていることでしょう。
誰に評価されるわけでもなく、町から感謝されることもないけれど、静かな商店街は町の中で温かな親切の灯を燈しているように思います。それは、「町並み」を活用し、地域振興に努める私たちが、その外観だけにとらわれることなく、決して見失ってはならない大切なことです。
子どもたちのお雛さまや、ポスターやお花の飾りが賑やかに、「雛通り」を飾ります。今年で5回目の町家の雛まつり、たくさんのお客様が来てくださいますように。情緒と歴史ある雛通りの「心」までも、味わって歩いていただけますように。 りか
by uranokai
| 2010-02-26 14:30
| スタッフのつぶやき